ポリウレタン製トレッドBlickle Extrathane®を使用した
重荷重仕様駆動ローラー STHN 620×1000/180-1000-937434

重荷重でも振動なく回転する

製品パンフレットダウンロードはこちら
※パンフレットの転載及び商用利用はご遠慮ください

企業様情報

2005年設立のデンマークの企業。タービンタワー及び風力発電部品の製造のための溶接システムや取扱設備など、風力発電産業向けのソリューションを広く提供しています。

Blickle(ブリックレ)の挑戦

風力タービンタワーは、鋼板を分割して圧延し、溶接して製造されます。タービンタワーの重量は約1,000トンに及びます。溶接工程では、筒状のセグメントをターニングロールに置き、個々のセグメントを回転させ、部品を溶接します。
これまで、耐荷重要件が高いことから、ターニングロールにはスチール製ホイールを使用していました。スチール製ホイールは剛性が高いため、タワーをターニングロールで回転する際に振動が起こって溶接部に悪影響を及ぼし、筒曲面部の表面品質が悪くなり、真円度が不十分となっていました。
振動が起きないように、本企業ではスチール製ホイールセンター又は鋳鉄製ホイールセンターとポリウレタン製トレッドのホイールを採用することにしました。耐荷重要件を満たすために、1本のホイール軸に少なくとも2輪のホイールが必要でした。筒状のセグメントの重量が増えると、耐荷重要件を満たすために、4輪のホイールを隣接して装備しなければなりませんでした。この設計の欠点は、4輪のホイールを隣接して配置することで、ホイール軸に大きな負荷がかかることでした。ホイール軸の破損を防止するためには、軸径をかなり大きくしなければなりませんでした。
本企業では、原材料費を削減して更に重荷重にも耐えられるように、1輪のポリウレタン製ホイールで対応できる新しいソリューションを探していました。

Blickle(ブリックレ)による解決策

Blickle(ブリックレ)のエンジニアは本企業と密接に連携し、耐荷重100トンのローラーを開発しました。これにより、4輪の個々のホイールを使用した時と比べて25%の改善につながりました。安定性のあるスチール製ホイールセンターを、ローラー本体内部にある2本のセンターバーで補強しました。ホイールセンターの特殊な形状により、ホイールユニットの外側のベアリングの位置付近に荷重を分散させ、ホイール軸にかかる力を大幅に低減しました。これによって、装置の耐重荷重性を向上しつつ、ホイール軸径を縮小することで、原材料費を削減しました。

導入結果

Blickle(ブリックレ)のソリューションにより、耐重荷重性及び安全性の向上を実現しました。ローラーを使用することで、複数のホイールを個別に設置するよりも、設置作業が大幅に簡素化されました。荷重を分散することで、ホイール軸径の縮小が可能となり、大幅なコスト削減につながりました。
すでに多くの施設で重荷重仕様ローラーが設置され、試験運用に成功しています。今後、この新しいBlickle(ブリックレ)のソリューションを標準オプションとします。

製品の利点と技術情報「STHN 620×1000/180-1000-937434」

耐重荷重:1ローラーあたり100トン
ホイール軸にかかる力を最適に分散し、ホイール軸径の縮小を可能にする。
ポリウレタン製トレッドBlickle Extrathane®による優れた振動吸収性