耐食性のあるBlickle社グループ企業Progressusブランドキャスター LPX-ALBS 180XKD-3-IS-RIR21-951644

方向規制ラッチ付き配食用台車向けキャスター導入例

製品パンフレットダウンロードはこちら
※パンフレットの転載及び商用利用はご遠慮ください

企業様情報

給仕や配食に使用する台車を製造するスイスの中堅企業。台車は、商業施設の厨房や介護施設、宴会や配食サービスで使用されている。
冷たい料理や温かい料理の温度をしっかり維持できるIH技術を搭載した配食用台車は、同企業の専門分野である。

Blickle(ブリックレ)の挑戦

スイスの大規模な大学病院に販売された配食用台車には、Progressusキャスターを装備したものがあった。Progressusブランドのホイールとキャスターは、2014年以降、Blickleグループの製品となっている。
大学病院では、Progressusキャスターに非常に満足していた。配食用台車が今後、全自動式の洗浄ラインを通ることになるため、使用していた自在キャスターに技術的な変更を加える必要があった。洗浄ラインで台車のキャスターが回転して方向自在に動いてしまうと、台車がラインで詰まってしまう恐れがあるため、自在キャスターの進む方向を規制する必要があった。よって本企業は、Progressusキャスターに特別な方向規制ラッチを追加で搭載するようBlickleに依頼した。

Blickle(ブリックレ)による解決策

密閉式の旋回部の旧型をベースとして、新しい新型自在キャスターを方向規制ラッチ付きにアップグレードした。
ユニークなのは、何もしない状態では旋回部が回らないように方向規制ラッチがかかっていることである。洗浄ラインでの洗浄時など台車が直進する必要がある場合は、自在キャスターが固定されている。だが、それ以外では台車を簡単に操縦できるように、比較的軽い横方向の力を加えるだけで、旋回部の方向規制ラッチが解除されるようにした。ラッチはトルク(回転力)2.5~3ニュートンメートルで解除される。これにより、作業者が簡単に台車を操縦でき、洗浄ラインで安全に走行するという要件も満たすことができる。
技術的には、顧客の要望であるラッチとトルク解除を「スロット&キーの原理」で実現した。上部の旋回部リングには、スロットを設けた。バネの下にあるボールは、スロットと対になるようにした。何もしなければ、バネがボールをスロットに押し込み、キャスターの旋回部を固定する。旋回部にトルク(2.5~3ニュートンメートル)がかかると、ボールがスロットから押し上げられ、旋回部のリングが外れ、バネが圧縮する。ラッチ機能が無効となり、旋回部が動くようになる。

結果

既存の自在キャスターに変更を加えることで、標準部品をベースに無駄のないカスタムソリューションを提供することができた。
その結果、迅速かつ低コストでのソリューションの導入を可能とした。この大学病院では、20年以上前からProgressusキャスターの配食用台車を使用していた。Blickleの専門知識を生かした、弾力性に富み、信頼性の高い、高品質な製品に満足している。

製品の利点と技術情報 LPX-ALBS 180XKD-3-IS-RIR21-951644:

– 使いやすい方向規制ラッチ:旋回部のロックは簡単に解除可能
– 密閉式の旋回部付きで耐食性のあるステンレス製ブラケット、保護用のカバー付きボールベアリング
– Blickleのホイールと旋回部ブレーキ“ideal-stop”で確実にロックする