走行用ホイール SPO 180×30/20-14K–959895 及び チェーンホイール SPO 180×40/20-30SK–959896

ロッテルダム市向けのホイール7,000輪

ロッテルダムのマーストンネル内のエスカレーターにて滑らかに走行する計7,000輪の走行用ホイールとチェーンホイール

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顧客様情報

全長1,070メートルのマーストンネルは、ニューウェ・マース川の下を通っている。1日あたり7万5千台以上の自動車及び7千台以上の自転車/原動機付き自転車がこのトンネルを利用する。また、1日に何百人もの歩行者が通行することから、トンネル内に8台のエスカレーターが設置されている。各エスカレーターの長さは45メートルであり、傾斜30度にて地下21メートルまで進む。トンネルの大規模な設備改修の一環として、このエスカレーターの点検整備を行い、ロッテルダムの専門家によって、ホイールが長期使用により磨耗していることが判明した。ロッテルダム市は交換用ホイールを探し、Blickle社に解決策を求めることとした。

Blickle(ブリックレ)の挑戦

運輸・輸送の専門家は、国の記念物であるマーストンネルのエスカレーターに最適なホイールを探していた。エスカレーターを正常に作動するには、3,500輪の走行用ホイール及び3,500輪のチェーンホイールが必要であった。ホイールの直径が大きく、車輪の厚みも変える必要があるため、カスタマイズできるホイールを使用することが唯一の解決策であった。
最大の難関は、踏段チェーンの既存の軸にホイールを取り付けることであった。ホイールの長期使用を保証するために、ロッテルダム市の仕様では、ホイールにおける許容度をごくわずかとしていた。ドイツのローゼンフェルトを拠点とするBlickle社はホイールとキャスターを専門としており、ロッテルダム市はこの問題に関する適切なパートナーを探すにあたって連絡をとった。

Blickle(ブリックレ)による解決策

Blickleの専門家は要件を詳細に分析し、試作品を設計して厳しい一連の試験を実施した。ホイールには、耐衝撃性及び水、油、塩分、グリース、脱脂剤などへの化学的耐性が求められた。また、マイナス5度から40度までの温度に耐え、金属製の軌道上でスリップしないような摩擦抵抗がある必要があった。ロッテルダム市の仕様では、火災発生時に自己消火できるホイールであること、さらに火災への安全性における要求を満たす熱可塑性の材料を使用することが要求されていた。試験及び費用効果分析の結果、ロッテルダム市の意思決定者により、最終的にBlickle社と契約することとなった。

高品質なナイロン6製のトレッドを使用したBlickle社のホイールは、とりわけ耐久性に優れている。

結果

Blickle社は、直径180×30ミリメートルの走行用ホイール及び直径180×40ミリメートルのチェーンホイールを開発した。これらはロッテルダム市に様々な利点をもたらすこととなった。重荷重仕様ホイールには、難燃性で、硬度がショアD 80°のグラスファイバー強化ナイロン6製のトレッドを使用している。精密に旋盤加工されたホイールセンターは、優れた同心性を実現する。弾力性のある溝付きボールベアリング及びアンギュラコンタクトボールベアリングを搭載し、耐用年数25年超を可能にする。溝付きボールベアリングの内輪と外輪は対称で、走行用ホイールによる静かで滑らかな走行を可能にする。チェーンホイールに使用されているアンギュラコンタクトボールベアリングの内輪と外輪は非対称で、ラジアル荷重とアキシアル荷重の複合荷重に対応できる。ホイールは30秒以内に自然消火し、最長60秒間燃焼するが、燃焼物を生成しない。ベアリングには汚れを防ぐための特殊カバーを使用している。

製品の利点と技術情報 SPO 180×30/20-14K–959895 及び SPO 180×40/20-30SK–959896

• 弾力性のある、グラスファイバー強化ナイロン
• ナイロン6製のトレッド
• ベアリングユニットには専用のカバーを使用し、メンテナンスを最小限に
• ラジアル荷重とアキシアル荷重に対応できる特別なボールベアリング
• 長期使用を可能とする解決策

Blickle製のSPO 180x30/20-14K–959895 及び SPO 180x40/20-30SK–959896